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大学生が「相馬野馬追」に参加!地元の企業と高校生にインタビュー!

この記事は「南相馬市サポーターライティングスクール 大学生版」の活動の一環で作成しています。首都圏の大学生が南相馬のみりょくを取材し、記事や動画にまとめました!ぜひ最後までご覧ください♪ 活動について詳しくはこちらの記事へ→https://minamisoma-city.note.jp/n/nea2e8feb062f

みなさんこんにちは!明治大学に所属している永沼雄大です!

南相馬市の魅力を伝えるべく、南相馬市サポーターライティングスクールにてnote記事作成、Instagramでの動画発信を行っています!!

今回は南相馬市の企業と高校に焦点を当て、インタビューを通してどんな想いで「相馬野馬追」を支えられているのかに迫ります!

株式会社北洋舎クリーニング取締役会長の高橋美加子さん、そして原町高校放送部のみなさんにご協力いただき、普段見ることのできない「相馬野馬追」をお伝えします!


株式会社北洋舎クリーニング 取締役会長 高橋美加子(たかはしみかこ)さん

北洋舎クリーニングは南相馬市で70 年以上続く企業で、長年相馬野馬追に携わっています。沿道に観覧席を設置して馬が通るお行列を見てもらうために、チームになってテントや椅子を組み立てるなどの準備をしています。

Q.いつ頃から協力されているのでしょうか。

-  協力して30年くらいになりますかね。

Q.相馬野馬追の協力を始めたきっかけは何だったのでしょうか。

- 毎年来られる方に、テントでゆっくり相馬野馬追を見ていただきたいという想いからです。もともとは「野馬追の歴史に学ぶ会」のなかの一つのメニューとしてあったんです。席を作ってお弁当を食べていただいて…それが年々盛んになって、もともとテント1つ2つくらいだったのが今は4つにもなりました。

Q. 高橋さんにとって相馬野馬追はどんな存在ですか?

- 南相馬で生まれて、子どもの時、物心ついた時から見ている行事ですね。…野馬追があるから洋服を買ってあげるとか、南相馬でこの時期になると鰹の焼き付けという郷土食を食べるなど、季節の区切りという一面もあります。子供の頃からずっとみていたので震災で行列が中断した時、地域がなくなるというくらい強烈な喪失感を感じ、野馬追が自分の暮らしの一部になっていたことを知り野馬追が文化なのだとあらためて感じました。

Q.印象的なエピソードは。

- 3年くらい来てくれていた一般の方がいたんですよ。それで次の年は来ないのかなって思っていたら、「お母さん、バス一台貸し切ってみんなを乗せてきたよ!」って言われて、そういう人がいたことはびっくりしました(笑)

Q.協力してみて分かった相馬野馬追の魅力は何ですか。

- 東日本大震災があって避難を余儀なくされた騎馬武者の人たちが、野馬追があるからと戻ってきました。あるのが当たり前、出るのが当たり前の生活を続けてきた彼らにとって、野馬追は身近な文化でしかなかった。当たり前の生活が目の前から消えた途端、それは当たり前ではなくなるんです。継続するためには、当事者が野馬追の一ピースという感覚から、自分たちが野馬追を組み立てるという意識の変化が求められました。これは単なる伝統の継承ではなく「革新」だと思っています。人の想いが伝統と革新という相反する概念を結びつけた。そして人の想いと新たな伝統が紡がれていく。これは相馬野馬追の魅力だなって思いましたね。

Q.次世代の学生に伝えていきたいことはありますか。

- 若い人たちは自己革新の申し子なんです。親が伝統だとしたら、自分の中に伝統が流れている。今何かをやるということが自己革新になるんです。

自分一人では何もできないと思わないこと。自分のアイデアを軽んじないこと。やってみること。世の中をプラスにとか、そういう気持ちを忘れずにいてください。

原町高校放送部のみなさん

騎馬武者行列での案内放送や甲冑競馬、神旗争奪戦の間に場内で流れる協力企業のアナウンスは、原町高校放送部のみなさんが行っています。そんなみなさんに相馬野馬追や地元にかける想いをインタビューしました。

原町高校2年 放送部副部長 浜内杏菜(はまうち あんな)さん

Q.相馬野馬追の放送をして何を感じますか。

- 市役所の方と協力していく中で、野馬追の歴史や市の活動を知ることができています。南相馬市は住みやすいなって思ったりもしますね。

Q.実際に放送をやってみてどうでしたか。

- 自分のアナウンスが大勢の人に聞かれるということは、それだけ責任が生じるということですから、マイクを前にすると緊張しますね。でも、その分、自分にとって大きな経験になっていると思います。

Q.今後どのように南相馬や相馬野馬追に関わってみたいと思いますか。

- 何もないと思っていた相双地区が、多くの人を魅了する素敵なところだということを知れたので、市外に出たとしても将来戻ってきて住みたいなって思います。

Q.相馬野馬追は地元にどんな影響をもたらしていると思いますか。

- 見渡す限り、たくさんの人が集まっていて、観光という面でも独自の文化の継承という面でも市を豊かにしてくれると感じますね。私たち高校生もこうして関わっているので、世代を通しての交流が生まれるいい行事だなと思います。

原町高校3年  放送部部長 大井紀葉(おおい もとは)さん

Q.放送部の活動を通して、南相馬市の魅力を感じるときはありますか。

- はい。市で行われた事業の中で、地元のお店の方や、南相馬市に移住してきた方にインタビューをすることがありました。いろんな人が思う南相馬のいいところを聞くたびに、住人の方や地域の雰囲気があたたかいことを実感します。

Q.相馬野馬追は地元にどのような影響をもたらしていると思いますか。

- 相馬野馬追は、南相馬市の行事の中でも全国に広まっていて、一番有名な行事です。これほど本格的な祭りは類を見ないと思うので、「南相馬を知ってもらうきっかけになる」という点で、やっぱり特筆しているかなと思います。

Q.今後、南相馬市とどのように関わっていきたいですか。

- 放送部で地域と関わった経験を通して、将来的に地域に還元できるような仕事に就きたいと思っています。また、野馬追とは直接的に関われなくても、観客として見に来たり、野馬追をより知ってもらえるような取り組みをしたりしたいです。

原町高校 放送部顧問 佐藤悠介(さとう ゆうすけ)先生

Q.放送部が南相馬と関わることになった経緯、きっかけは何ですか。

- 放送部の活動で地域のことを、全国の人たちに伝えるという内容があります。その中で、子どもたちが地元の現場を実際に見て、携われるような活動ができたらなという想いがあって活動をはじめました。

Q,協力している生徒のみなさんはどういったご反応ですか。

- 地元が好きな子が年々増えていると感じていますが、同時に地元で何をやっているかよく分からないという子も現実的にいるなと感じています。そんな中で、ただ形だけ関わるのではなく運営側として活動することで、裏方の方々やさまざまな人たちの姿を見て大きな成長につながっていると感じています。

Q.相馬野馬追が地元にどういう影響を与えていると思いますか。

― 私自身もこの地域出身です。そのため、相馬野馬追は小さい頃からずっとそばにあるもの。どこか心の拠り所というか、「戻ってきた時にそこにある大切さ」がこの行事にはあるな、と感じています。

Q.放送部の生徒のみなさんに今後どうなってほしいですか。

- こういう伝統行事は長い期間に渡って続いているものなので、放送部の視点で行事の良さやおもしろさを、いろんな人たちに伝えてもらいたいと思っています。

番外編:取材の思い出プレイバック!

今回、インタビュー以外にも多くの方々とのご縁がありました!

取材の思い出を写真とともに振り返ります!

◎裏で支える

北洋舎クリーニング前のテントで解説を行う岩橋さんは、筆者の永沼と同じ神奈川県出身!マイクを手に野馬追の歴史や騎馬武者の解説を行います!

◎チームで協力!早朝のテント設営の一幕

テントの設営は、20人ほどで力を合わせて行いました

テントが完成すると、このように目の前でお行列を観覧できます!

◎祭場地を歩いていると…

追悼福興花火のボランティアをされているみなさんに出会い、お話を伺いました!

ラスト1枚だった限定タオルを販売してくださりました!!ありがとうございました!

◎行列での放送の様子

◎祭場地での放送の様子

まとめ

いかがだったでしょうか!地元の人だからこそ分かる「相馬野馬追」の魅力を知ることができる盛りだくさんな内容だったと思います!筆者個人としても相馬野馬追に携わる方々の想いに触れて、まち全体で伝統を創っていくことの素晴らしさを改めて感じました。

何か地域に貢献したいと思ったときに、伝統に触れてみることで分かることがあるのかもしれません!

より相馬野馬追について知ってみたい、体感したいと思った方は、ぜひ足を運んでみてください!!長文にもかかわらず、ここまで読んでいただきありがとうございました!


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